人々が昆虫に似た巨大生物の食糧とされ、施設で飼育されるサスペンス・ホラー『食糧人類』。
テーマからわかる通り、メンタルを削るようなグロテスクな描写が多い作品ですが、ハラハラするシーンにハマる人も多く人気作品のひとつとなっています。
そんな『食糧人類』の作中に登場する巨大生物の中で、クイーンと呼ばれる存在がいます。
このクイーンと呼ばれる生物は、一体どのような存在なのでしょうか?
この記事では、
- クイーンとは何者か?
- 巨大生物の正体とクイーンの存在について
- 人間が捕食される理由
- 食糧人類は打ち切りになったって本当?
についてリサーチし、詳しく解説していきますので是非最後までご覧ください。
食糧人類のクイーンとは何者?
『食糧人類』に登場するクイーンとは、巨大生物たちの中心的な存在です。
巨大生物の中で知能が最も高く、自分たちの種を存続させるための食糧として、人類を作って繁殖させました。
クイーンの見た目ですが、フジツボのようないくつもの突起物が球状にひしめいているという不気味なものです。
巨大生物たちは言語を発しますが、クイーンは自ら喋ることは出来ません。
その代わり、触手を接触させた人間を侵食して操ったり、自分の考えを話させたりすることが出来ます。
人を食らう巨大生物の中においても最もおそろしい存在が、中心的存在であるクイーンだということは間違いないでしょう。
食糧人類の巨大生物の正体は
『食糧人類』に登場するおぞましい巨大生物たち。
彼らの正体は一体どのようなものなのでしょうか?
巨大生物の正体と中心的存在のクイーンについて詳しく解説します。
巨大生物の正体は宇宙人
昆虫のような姿をしており、人間を食い荒らしている巨大生物たち。
彼らは宇宙からやってきた地球外生命体、宇宙生物です。
身体の大きさに比例して食欲も旺盛で、住んでいた星の資源すべてを食らいつくしてしまいます。
餓死による絶滅の危機に瀕した彼らは持っていた高度な科学技術を使い、種の存続のためいくつかのチームを組んで宇宙に旅立ちます。
そして、その中の一つのチームが地球にたどり着くこととなりました。
そのチームから朗報の連絡を受け、クイーン含むおびただしい数の巨大生物たちが地球に襲来するのでした。
クイーンとは巨大生物たちの女王的な存在
『食糧人類』のクイーンは、地球に存在しているすべての巨大生物の母であり、女王的な存在です。
クイーンが生んだ卵から、巨大生物たちは生まれました。
巨大生物の中でクイーンのみが繁殖能力を有しており、また知能もずば抜けて高いこともあって巨大生物たちの中心的な存在、クイーンとして君臨しています。
かつて母星で資源を食い尽くしてしまった過去を反省し、クイーンは人類との共存を目指していました。
共存と言えども自分たち巨大生物たちの種を存続させるため、糧として人類をむさぼり続けることに変わりありません。
クイーンの目的は、あくまで巨大生物種の存続なのです。
食糧人類はなぜ人間を捕食するのか
『食糧人類』でなぜ人間は捕食されているのでしょうか?
その理由として、人類は巨大生物たちの種を存続するための糧として、繁殖するように最初から仕向けられていたからです。
最初に地球にたどり着いた巨大生物は、残虐な性質を持つチンパンジーを発見します。
巨大生物たちは高度な科学技術を用い、糧により適すようにチンパンジーたちを改良・進化させます。
人類として進化し地球上に数多く繁殖した頃、母星から後発した巨大生物たちが地球に襲来しました。
海中のメタンハイドレートを採掘してメタンガスを多量に発生させ、地球温暖化を加速させた巨大生物たち。
彼らは人類に地球温暖化の更なる進行を盾に服従するように迫り、国のトップはそれを受け入れました。
人類の進化も繁栄も、すべては巨大生物たちが自分たちの食糧にするために操作されたものだったのです。
食糧人類 打ち切り?理由はなぜ?
『食糧人類』は、宇宙から飛来した巨大生物や糧とされる人類、人類を食糧として捧げるための巨大な施設など、スケールの大きいSF作品です。
大きなスケールで展開されていた『食糧人類』ですが、7巻という短さで完結しています。
そのため、『食糧人類』は打ち切りだったのではないか?という意見が読者から出ていたようです。
実際は『食糧人類』が完結してすぐに続編となる『食糧人類Re: -Starving Re:velation-』が連載開始となっているため、打ち切りではなく最初から7巻を想定して作られていたと考えられます。
食糧人類のあらすじ
食糧人類の簡単なあらすじをご紹介します。
地球温暖化が進行している地球の日本で生活する伊江(いえ)は、ある日の帰宅中に友人のカズと共に突如誘拐されてしまいます。
連れてこられた施設の中では人間を肥え太らせて巨大な生物の食糧としていたり、薬物を投与して子供を産ませ続けたりするなど、家畜のような扱いをされる人々を目の当たりにする伊江。
その中で伊江は、山引(やまびき)やナツネと出会いこの施設から脱出を図ります。
脱出するために施設を探り続けている最中、ナツネが中枢神経にダメージを負わない限り増え続ける希少な「増殖種」であることが判明します。
山引は、一般的に狂牛病として有名なプリオン病をナツネに発症させ、その状態で増殖したナツネを巨大生物たちに捕食させることでプリオン病を巨大生物内に広めて全滅させることを考えます。
山引とナツネによって計画は実行され、結果として巨大生物たちの間にプリオン病が蔓延し全滅することとなりました。
全滅計画実行の際の混乱に紛れて伊江は友人のカズと一緒に施設から脱出することに成功します。
それから三年の月日が経ち、施設跡で伊江は山引とナツネに再会し一緒に帰ろうと声を掛けますが、ナツネは断り再会を約束してその場から立ち去るのでした。
食糧人類クイーンを調べている人によくある質問
『食糧人類』のクイーンを調べている人によくある質問とその回答をまとめました。
食糧人類の原案は誰ですか?
『食糧人類』の原案は水谷健吾氏です。続編の『食糧人類Re: -Starving Re:velation-』にも原案として名前が記載されています。
食糧人類のゆりかごとは?
巨大生物に提供するための人間養殖施設をゆりかごと呼んでいます。核廃棄物処理施設に擬態したこの施設に一度入ってしまうと、従業員を含めて何人たりとも外部に出ることは出来ません。この施設内部では巨大生物たちが絶対的な存在として君臨しています。
食糧人類の増殖種とは?
ゆりかごの中で研究され生み出された人造人間で、身体が欠損しても中枢神経がダメージを負わない限り、永遠に再生することが出来ます。巨大生物たちを絶滅間際まで追い込んだ食糧問題を解決するために作り出された増殖種、その完全体として生まれたのがナツネです。
食糧人類の山崎さおりとは?
増殖種であるナツネの母親です。増殖種を生み出す研究のためにゆりかごに閉じ込められた被験者でしたが、所長の息子の和泉新太郎を利用して脱出することに成功します。脱出後にナツネを出産、二人で暮らしていましたが研究の副作用で身体に異変がおこり、最終的には死亡してしまいました。
まとめ
『食糧人類』のクイーンとは何者?の記事のまとめとして、
- クイーンはフジツボのような突起物が無数に球状にひしめいている外見で、喋ることは出来ない
- クイーンは巨大生物たちの母であり、知能もずば抜けて高い
- 巨大生物は他の星から飛来した宇宙生物で、母星を食い尽くしてしまったために移住できる星を探していた
- 人類は巨大生物の高度な科学技術によって、巨大生物たちの糧となるべくして進化・繁栄させられた
- 『食糧人類』は全7巻で完結しており、打ち切りではない
以上について詳しく解説しました。
人類が家畜として扱われ、グロテスクな描写も多い『食糧人類』ですが、読んでいるうちにどんどん話に引き込まれていく魅力的な作品となっています。
『食糧人類』『食糧人類Re: -Starving Re:velation-』共に完結していますので、まだ読んでいない人は今読むのがおススメです!
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